「ロニートとエスティ 彼女たちの選択」

(2017年 イギリス)

 ロンドン北部のユダヤ教超正統派コミニテを舞台に愛と信仰との狭間で葛藤する幼なじみの男女3人が厳格な戒律の壁を乗り越えそれぞれの自由意思で人生を切り開いていく姿を感銘深く描いた物語 冒頭に教会で説教中のラビ律法学者で超正統派の指導者選択は特権であり重荷ですと語た直後に突然倒れてしまう場面が映し出される 信仰と故郷を捨て丨ヨ丨クで写真家となロニ丨トレイチル・ワイズの元に父親であるラビの死が伝えられた かつて同性の幼なじみエステレイチル・マクアダムスとの間に育んだ愛を信仰のもとに引き裂かれ親子の縁をも切られていたロニ丨トは重い心を携え故郷へと向か ラビの後継者と目される幼なじみのドヴサンドロ・ニヴ彼女の不意の帰郷に戸惑いを表したラビの薦めにより教師のエステと結婚した彼は再会を果たした2人の間に起こり得る事態を危惧したのであろう 実際に幼なじみの3人がそれぞれぞれ窮地に立たされていくなかでラビの追悼式の日を迎える スピ丨チに立たドヴドは思いもかけないことを語妻とロニ丨トがどう受け止めたのか心打たれる見所となている 監督は差別や偏見に屈しないで誇り高く生きるトランスジンダ丨の女性を主人公にしたナチラルウ丨マンを撮たチリの俊英セバステアン・レリオ
壁を越え切り開く人生